確定申告とは

これからはじめて確定申告をするという方にとって、確定申告というと非常に難しく面倒なものだと感じてしまうものです。

そこで、まずはこれだけは知っておきたい確定申告の基本と確定申告をすべき人と不要な人、そして確定申告の種類という3点に絞ってお届けします。

確定申告とは

ではここでは確定申告の意味合いと会社員の方が年末に行う年末調整との違いについてご紹介します。

確定申告は2つの意味合いを持つ

確定申告には意味合いが2つあります。

1つ目は所得税を確定させることです。これは1年間(1月1日〜12月31日)までにあなたが得たすべての所得を計算することで行うことができます。つまり会計ソフトなどを使って所得に関しても管理しておく必要があります。

2つ目は既に予定納税などを用いて、所得税を支払っている場合に、最終的に納付すべき税額を明らかにして精算を行うことが必要です。

つまり確定申告は、1年間の所得を計算し納税をするために行うものということになります。

年末調整との違い

会社員の方は11月から12月になると年末調整の用紙をもらい手続きをしていきます。実はこの手続きも確定申告と同じ所得税の過不足を精算するものです。

個人事業主などの方とは違い、会社員は給与所得者であり、毎月所得税が給料から天引きされています。しかし給料も昇給があったり減額があったり、残業代や手当がつくなど毎月変わるものです。また生命保険の控除などが反映されていないため、これらを盛り込んだ上で最終的にその方が納めるべき所得税が決められるのが年末調整なのです。

確定申告が必要な人と不要な人

自分は確定申告をしないといけないのかどうか分からないという方もおられるでしょう。そこで確定申告が必要な人と不要である人をより明確にしていきましょう。

確定申告をするべき人は?

まずは確定申告を行わないといけない人の例から見ていきましょう。

・不動産に関する所得がある人
・事業を行うことで所得を得ている人(個人事業主)
・退職にともなう所得がある人
・譲渡所得がある人
・一時的な所得がある人
・副業の所得がある人
・配当所得がある人
・山林所得がある人
・給与所得がある人

こういった人のうち、下記の確定申告が不要な人に当てはまらない人が確定申告をする必要があるのです。

確定申告が不要な人は?

上記であげた中でも一定の条件を満たす方は確定申告が不要となりますので、その例をご紹介しますね。

・給与所得はあるが、会社員であり年末調整を行う人
・所得が少ない人(専業主婦など)
・所得が所得控除を合計した額より少ない人
・年金による収入が400万円以下であり、かつそれ以外の所得が20万円以下の人

サラリーマンでも確定申告は必要?

上記の確定申告が不要な人をみる限り、サラリーマンは確定申告はしなくていいと思いがちです。しかし中には確定申告が必要な人もいるので知っておきましょう。

・給与による収入が2000万円を超過する人
・給与を1つではなく2つ以上から受けている人
・年金、配当、不動産などによる収入が20万円を超える人
・医療費控除などを受けようとする人
・住宅ローン控除の初回にあたる人
・退職後、年末にまだ再就職をしていないことにより年末調整が出来ない人

意外と知らない方が多いので、もし該当する方は忘れずに確定申告するようにしてください。

確定申告の種類

最後に確定申告の2つの種類についてご紹介します。

1.青色申告とは?

青色申告は「特別控除」が受けられることが大きなメリットである確定申告の方法です。

ただし「青色申告特別控除」で65万円or10万円控除には条件が定められています。

それは日々の帳簿をきっちりとつけていることです。ただ日々つけていればいい訳ではなく、正規の簿記の帳簿つけである複式簿記を利用していると65万円の特別控除が受けられます。一方、簡易簿記を使用している方は10万円の特別控除となります。

また配偶者などを事業に従事させている場合の青色事業専従事者給与が経費にできることに加えて、純損失を繰越できるというメリットもあります。

2.白色申告とは?

一方の白色申告は青色申告よりも簡易な確定申告方法です。

どこが簡易であるのかというと、貸借対照表の提出が不要であることに加えて帳簿が簡易であっても認められるという点があげられます。帳簿に関しては日々の合計額を一括で記載したもので代用できます。

そういった意味で帳簿つけの煩わしさが省けるというメリットがある反面、青色申告にあるような特別控除や節税効果を狙うことができないというデメリットも持ち合わせています。

帳簿は会計ソフトなどを利用すれば貸借対照表まで作り上げてくれるので、それらを代用することで節税を狙うのがお得だという意見も多くあります。

確定申告の基本と該当者、その種類とメリットデメリットについてお届けしてきました。上手に会計ソフトなどを用いれば確定申告はそこまで難しくないので是非利用を検討してみて下さい。